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《コラム 令和元年から》

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8 お金は適量がちょうど良い

 

現在の収入がもっと増えたら良いと思っている人は多い。おそらく収入が増えたら、これまで以上に買い物が自由にできるので幸福感が高まると思っている。

 

それでは年収100万円の人が200万円、300万円と2倍、3倍に増えたら幸福感も2倍、3倍と高まるだろうか。年収と幸福感には正の相関関係が存在するのか。

 

変曲点は800万円

 

年収と幸福感は一定の金額までは正の相関関係があるが、それ以上増えてもこれまでのようには幸福感が高まらないというノーベル賞受賞者である行動経済学者ダニエル・カーネマン教授の研究論文がある。これは年収と幸福感をヒアリングして得られたデータである。

 

 その一定の金額とはおよそ800万円であり、800万円までは年収が増えれば幸福感も上昇するが、800万円を超えて年収が増えてもさほど幸福感は上昇しない。

 

人の欲求は無限であり、その欲求を満たすためには無限のお金を必要とする。そのためお金は多ければ多いほうが欲求は満たされ幸せになれると思っていた。

 

ところがお金による幸福感には800万円という変曲点が存在する。この変曲点は人の居住環境によって多少異なると思われる。

 

都会で暮らす人は物品、サービス、ステータス等欲求を煽る対象が増えるので、変曲点は少し上がって1,000万円かもしない。一方田舎で暮らす人は500万円でも幸福感の変曲点を迎えるかもしれない。

 

変曲点がどこであったとしても人生にとってお金が全てで、お金さえあれば幸せになれるという幻想は捨てたほうが良い。

 

金持ちが幸せとは限らない

 

アメリカのビジネス誌「フォーブス」にビスワス・ディーナーによる「人生の満足度」研究論文が掲載された。この論文によるとアメリカの大富豪たちの人生の満足度が7点満点のうち平均5.8点でした。ここでいうアメリカの大富豪たちとはプライベートジェットを保有し、欲しいものは何でも手に入れられるような人たちである。

 

一方物質的に恵まれていない東アフリカのマサイ族の平均満足度は5.4点でした。またイリノイ大学の学生の平均は4.7点、カリフォルニアのホームレスは7点満点のうち平均2.8点でした。

 

マサイ族は物質的には恵まれていないにもかかわらず満足度はアメリカの大富豪たちとほとんど変わらない。質素な生活をしているから満足度が低いとはいえないようだ。カリフォルニアのホームレスは物質的に恵まれないだけでなく、人間関係において家族や友人がいないことから満足度が低いと思われる。

 

人が生活するうえで衣食住は当然に必要要素である。衣食住がある程度満たされるまではお金を必要とするが、それ以上は人間関係や人生の達成感などお金とあまり関係がない要因が満足度に影響する。

 

そしてお金持ちになれば支出もそれなりに多く、またお金を管理することにストレスを感じるともいわれる。お金はほどほどがちょうど良く、身の丈に合わない宝くじの当選金では幸せどころか不幸を招くともいわれる。

 

 

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