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《コラム 令和元年から》

テヅカプラニング

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4 お金基準の生活設計

 

幼少期から塾に通い受験勉強を繰り返し有名大学に行こうとするのは、ひとつに優良企業に就職したいという理由がある。上場の優良企業ならば給料や退職金は高く、倒産リスクは低く、福利厚生が整っている。

 

名の知れた企業に就職し、定年まで勤め上げれば子の生活は安定し、親としても鼻が高い。そのため子は高収入を得るために20歳過ぎまで努力を重ね勉強し続けなければならない。

 

お金のためにどんな仕事でもやる

 

最近ブラック企業、ブラックバイトなどの名称を聞くことが多い。これらの企業では労働に対する賃金の未払いが行われているようだ。おそらくこのような職場では上司から過度の責任を負わされ、厳しい叱責が浴びせられる。そんな職場ならさっさと辞めたらいいと誰もが思うだろう。

 

しかし一度就いた職を辞めるのは、自分が半人前だから、辛抱が足りない、辞めると同僚に迷惑がかかるなどの理由からなかなか辞められない。

 

次の就職先でも仕事を転々と替える者は辛抱強さが足りないとマイナスの評価を受けると考えてしまう。さらに仕事を辞めれば来月からの生活が成り立たず、自己都合退職ならば3ヶ月は失業保険の基本手当もない。自分の生活を守るためには辞めたくても容易に辞めるわけにはいかない。

 

そんな憂うつな状態が続けばやがて病気になるだろう。長時間労働が続けば冷静にこの先のことを考えることも出来ない。お金のために身も心も傷つき、お金によって人生が振り回されている。

 

お金に振り回される

 

お金を基準に生活を考えると、誰でも苦労してストレスを感じる仕事は敬遠するだろう。楽をしながらすぐに儲かる方法を選ぶかもしれない。

 

そこで思いつくのは宝くじやギャンブルではないか。外れるかもしれないが、必ず当たっている人がいる。次は自分の番だと勝手に思い込む。ギャンブルはワクワクドキドキしながら結果を待つ。ギャンブルの最中は全てを忘れ夢中になれるので幸せな時間を過ごしている。

 

興奮という幸せな時間を過ごしながらお金儲けができるならば、ストレスを感じながら仕事をすることなど考えられない。

お金が稼げればどんな仕事でもよく、善、悪、グレーの境界がなくなる。お金を稼ぐことを優先すれば違法、合法はどうでもよい。自分勝手で自分の得しか考えられない。

 

世の中ではお金持ちが勝ち組で、貧乏人が負け組みと分類されがちである。一代で財を成す人もいるが、多くはお金持ちの家に生まれたから子や孫もお金持ちになる。

 

そうなると貧乏な家に生まれたことやお金のない親を恨めしく思う。貧乏であることに劣等感を覚え、みじめな気分になる。お金を基準に考えると他人と比べ、ネガティブな思考に陥りやすい。

 

お金とは適度な距離感を保ち、お金第一優先の考えを捨てるのがよいだろう。自分で稼げるだけで満足する、「足るを知る」ことでお金に振り回されなくなる。

 

そうなるためには他人と比較しないほうが良い。世の中のランキング、平均値をみながら自分と比べることはやめよう。仮に自分が平均以上であってもさらに上がいるし、平均以下だから劣等感を感じるのは寂しい。

 

自分が感じる充実感、満足感を基準に考えると、お金は手段であり道具であると思えてくる。

 

 

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